中絶について色々考えた
最近ちょっと中絶についてWEBでも取り上げられてるのでちょいと思い出をからめて書いていく。
私は10代の頃から男性不信だった。
どうにも、「男性は優しくない」と思春期の頃肌で感じて、絶対優しいと感じる人としか付き合いたくないと思い、高校は女子高に進学した。
就職してしばらくしてから、初めて男性と付き合ってみた。だがその時点で、またもや壮大な男性不信に陥った。
アメリカに住んでいた時は特にボーイフレンドがいなかったから、向こうの実態はわからないが、おそらく、コンドーム使用率は日本より高いのではと思う。
とにかく初の彼氏はコンドームを嫌がった。
懇願したり、自分でつけてやってやっと使うという感じ。
しかもなぜか、「ピルは使うな」と変なことを言う。
これは女性側から見るとかなりハードルが高い。
私はこの彼氏が、真面目に働いている割に、借金をかかえているのを知っていた。
しかも、奨学金とかそういう美しい話じゃない。学生の頃、借金してまで遊んでいたという。理由は、「その時じゃないと遊べないと思ったから」。今思うとトンデモ彼氏だった。要はものすごい根がいい加減なのである。
真面目に仕事していたから、将来は有望だったかもしれないが、どこか学生気分が抜けていない男だった。
そんな男の子供なんて身ごもった日にゃあ、初彼氏初旦那なのにものすごい苦労するのが目にみえていた。
いつだったか生理がものすごく遅れて、焦った私は彼氏にその思いを打ち明けた。だが、彼はやはり根がいい加減なので、「できてたら結婚すりゃいいじゃん」と軽く返した。
そんなプロポーズは願い下げである。
普段から雰囲気重視の割にひどい発言であった。
こっちの気持ちを考えてほしい。
私は中絶について調べて、中絶にはお金がかかることを伝えた。そうしたら
「へえ、大した金額じゃないんだね」とあっさり返された。
ちょっとまて。借金抱えてるって言ってたよね。
やっぱりそうだ。
学生の頃から借金するやつなんて、ろくなやつがいないんだ。
目の前が真っ暗になり、別れを考えた。
しばらくして、別のことでたまった怒りが爆発して、私は別れを告げた。彼は追いすがることもしなかった。
この1件で色々と感じたことがある。
・日本では性がタブー視されているがゆえに、避妊もいまいち広まっていない。
・その割にはセックスが大好きで、AVでゆがんだ知識や妄想を得ている。
・タブー視されてる割にできちゃった婚は別に恥ずかしくないらしい。
・お金がなくても子供つくったら、あとはなんとかなると思ってる(だれがなんとかするのかしらんが)
・お金がなくても、せっかくできた子供なんだから産めよって本人以外の人が言ってくるらしい。
・中絶はお金がかかるだけで、女性の身体や心には影響がないと思ってる。
上気のことはすべて間違いではないか、と強く言いたい。
この1件があってから、私は男性はやはり警戒せねばと再認識した。
もし婚活に収入金額を条件にあげている女性がいても、理解できる。お金がほしいのではなく、収入がないのに生でやって子供が出来たら大変だからだ。
大半の男性は細かいことを考えていないので、条件がシンプルになってしまうのは至極当然のことだ。お金さえあれば大体の問題は解決できる。
できた子供を殺す選択をするのは恐ろしいことだが、その恐ろしさに気付いていない人はたくさんいる。生まれたあとで殺す人だっている。実際発展途上国では間引いてるという噂も聞く。
命の大切さなんて、説いたところで何にもならないかもしれない。
自分がもし、あの時、中絶されて生まれてこれなかったとしても、別に気にしないという人も多いだろう。
だけどおそらく、高度に知性の高い社会というのは、まず女性を性的な意味で大事にしなければ、完成しないだろうと私は思っている。そして男女平等の上に、障害者や高齢化社会を保護できて、完成する。
男性は一体何から女性を「守る」と言っているのか。
それは世間の性的な恐ろしさから、であってほしい。
電車に乗れば痴漢に遭い、夜道を歩いていれば後ろから胸を触られ、部屋の前までついてこられてのぞき窓からのぞかれる。
そんな恐ろしい国から、女性を守るのが、「守る」ってことじゃないんだろうか。
だが、人間は愚かな生き物だ。
複雑なキャッチコピーは覚えられない。
どうか本能的に、「守りたい」と思える女性だけと、お付き合いしてほしい。
守れないと思うなら、子供を殺さないといけないと思うなら、避妊を徹底するべきだ。
私も、性的な意味で保護してくれない男性とは付き合わないようにします。